Babel

Babel
ラッパーのKrazy Cool D-Zineとのユニット、あるいはCharlie Lexton(Cool Breeze)とのユニットなど諸説あるものの、いずれにせよマルチ・インストゥルメンタリストのMatt Wienevskiを中心としたプロジェクトであるD*Note。名前の由来は、Dのキー60年代ジャズをプレイするのが好きだとか、"denote"(「示す」の意)の諧謔だとかいくつかあるらしい。Miles Davis「So What」をもとに、1991年Baseline Recordsからリリースした「Now Is the Time」がデビュー・シングル。その後、Ollie BuckwellやCharlie LextonとともにロンドンでMatt WienevskiもDorado Recordsを立ち上げたようだ。ファースト・アルバムの本作では、キーボードにMatt Cooper(Outside)、ヴォーカルにPamel-la Anderason(Carleenの姉妹)やDee Major、さらにCeri Evans(Sunship)が参加しているなど、Doradoレーベル関連ミュージシャンが総結集した感もある。貪欲なまでにあらゆる音楽要素ハイブリッドしたサウンドは、ポストTalkin' Loud世代の筆頭とも言える。アルバム全体としての完成度が実に高く、レア・グルーヴ的なノスタルジーよりも新しさを追求する姿勢を強く印象付ける。個人的には、ディープ・ハウス的でもある「D*Votion」の後半部分、挿入される囁きが「カムアウト、少林寺」に聞こえて仕方なかったくだらない覚えがある。
1. Judgement
2. Babel
3. Now Is The Time
4. Gimme Some Liquor
5. Aria
6. The Mandarin And The Courtesan
7. Rain
8. Bronx Bull
9. Fiddler
10. Omni
11. The More I See
12. Pharoah
13. The Message
14. Lydia
15. Scheme Of Things
16. The Death Of Ntela Njonjo
17. D*Votion
18. God Bless Your South Africa