Q.E.D. (Question Everything Done)

Q.E.D. (Question Everything Done)

Q.E.D.
Talikin' Loudレーベル第二世代アーティストのひとつ、英国の田舎町タンブリッジ出身の白人4人組ユニットThe K-Creative。メンバーは、V-Love(Rap)、The Botanist(Keybords,Fender Rhodes)、Zen(Programing,Bass)、Jim.C(Drums)というプロフィールがあるが、ニックネーム表記のみで謎が多い。The Botanistと称する人物はDominic Oakenfull(後のSki Oakenfull)であり、実質的リーダーと見ていいだろう。Mo' WaxレーベルでPalm Skin Productionsとして活動するSimon Richmondがパーカッション、アヴァンギャルドなサックス・プレーヤーChris Bowdenも参加しており、当時イギリス期待の若手が集った編成でもある。もっとも、本作がファーストにして唯一のアルバム。OakenfullがRaw Stylusに参加することが大きな要因としてあったのかも知れない(もっとも、彼はその後、Gallianoのキーボード担当として加入するのだが)。
白人ラップのスタイルは、Gallianoの路線を継承しているように見えるが、そのルーツには黒人や移民文化はあまり感じられない。「K-Spelz Knowledge」では坂本龍一の戦メリのサントラからサンプリングされているのが印象的だが、リスペクトに挙げられているのはDavid SylvianやJapanの方。多文化都市のロンドンではなく、タンブリッジという片田舎出身が所以するのかも知れない。とはいえ、その雑種的スタイルは今なお魅力的に思える。
1. To Be Free [Brother John] (Full Length version)
2. Remenber Where Ya Came From
3. Q.E.D. [Question Everything Done] (Instrumental)
4. Hook,Line & Sinker
5. K-Spelz Knowledge
6. Summer Breeze
7. There Time A Maybe
8. Tynebomb
9. The New Tower of Babel
10. Back to the Real World
11. Give Ya the Elbow
12. To Be Free (Silent Bluse Mix)
13. Back to the Real World (Ambient Dub)