Eyes

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EYES
1993年6月16日にリリースされたOriginal Loveのサードアルバム。アシッド・ジャズ的なバンド・サウンドを、日本のポップスという舞台で体現できた稀有な作品。田島貴男(vocal, guitar)を中心に、宮田繁男(drums)、木原龍太郎(keybords)、森宣之(sax, flute)、村山孝志(guitar)という編成による当時のOriginal Loveは「渋谷系」を代表するバンドだった。田島自身、山下達郎大滝詠一といった先人が作り上げた東京的な「ナイアガラ・サウンド」にこだわっていたことからすれば、意図的ですらある。The Brand New Heavies的なジャズ・ファンクの「Let's Go!」やJTQ的なオルガン・ジャズの「灼熱 The Body For Sunshine」では、アシッド・ジャズ特有の「いなたさ」をにじませる。それと並ぶのが「サンシャインロマンス」や「いつか見上げた空に」といった垢抜けたポップス(J-Pop)。このハイブリッドなバランス感覚こそが「渋谷系」だったとも思える。「いなたさ」がCoolだと認識されても、それはPopularと一致するには至らない。ちなみに、「Wall Flower」は、当時ようやく流行の兆しを見せつつあったブラジリアン・フレーヴァーの曲のなかでも、佳曲と言っていい。
1. Let's Go!
2. サンシャインロマンス(アルバム・ヴァージョン)
3. 灼熱 The Body For Sunshine
4. Deeper
5. 妖精愛 Glow Up With Me
6. Wall Flower
7. Judgement
8. 砂の花 Desert Rose
9. いつか見上げた空に
10. I Wish