Holiday In The Sun E.P.

Holiday In The Sun E.P.

小山田圭吾が、1991年にフリッパーズギターを解散した後、ソロユニットとしてスタートしたCornelius。そのデビューシングルは「太陽は僕の敵」だが、本作はそれからほとんど間をおかずにリリースされたEP。フリッパーズギターの頃から奪用的作風が知られていたが、本作においても「Raise Your Hand Together」はJamiroquai「When You Gonna Learn?」(「The Sun Is My Enemy」はAzteca「Someday We'll Get by」)とよく似ている。「パクり」と呼ばれる作風がパロディやオマージュ、そしてサンプリングといった概念の間で、どのような位置づけとなるのかは議論の余地が多い。だが、リスナーにとって、それは気づかなければ「オリジナル」として聴くことが出来てしまう。言い換えれば、リスナーの「同時代性」が曲の「歴史性」を越えてしまうことはあり得るのだ。ともかく、諧謔的な「Raise Your Hand Together」には、英国アシッド・ジャズと「渋谷系」の相同性を見出すことができてしまう。
1. Raise Your Hand Together (Cornelius Mix)
2. Raise Your Hand Together( 320 Light Years Mix)
3. Diamond Bossa (featuring Cornelius Swingle Singers)
4. The Sun Is My Enemy (Long Edit)
5. The Sun Is My Enemy (Sunset Boo-goo-loo Mix)