Words And Silence

Words And Silence

WORDS AND SILENCE
bellissima!レーベルから1994年9月1日にリリースされたSilent Poetsによる通算三枚目のアルバム。「都会的なダブ感覚と独特の美意識を持つ」と形容されるサウンドに、本作ではMenelikやJalal、Ranking Annといったゲスト・ラッパーを迎え、トリップホップの亜種的な佳作となっている。やや強引に喩えれば、Nujabesのような作風がすでにここに見て取れる。もっとも、こだま和文ミュート・ビート)といった系譜にまで、さらにさかのぼることもできるだろう。インスト・ダブから言葉をフィーチャーするようになった変化は大きいが、日本語ではないところが当時の日本におけるクラブミュージックの共通性かも知れない。春野高広は「日本語は生々しいから」と言い、下田法春は、ヒップホップの日本語版のようなものをやるのは「みっともない」と言う。直接的にメッセージを伝えたいのではない一方で、サウンド的な新しさやオリジナリティは志向する。それは、まだ音楽制作のテクノロジーに大きな期待が残っていた時代ゆえなのかもしれないが、海外で評価される一因ともなっているのは間違いない。
1. Intro
2. La Vie
3. The Children Of The Future
4. Break In The Circle
5. Shalom
6. Farewell
7. Le Possédé
8. A Little Way Of Difference
9. Inquizative, Derivative
10. Quiet Bird