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Talkin' Loudレーベルからリリースされた、タイトルそのままに4枚目となるGallianoのアルバム。宮子和真氏による「“残るべき”アーティスト」というライナーノーツでの形容むなしく、最後のアルバムとなる。けれども、アシッド・ジャズの特徴が遺憾なく発揮される。サンプリング・ソースを選りすぐるセンスや、それを流行のサウンドとハイブリッドしていくスタイル。洗練されているとは言いがたいものの、Galliano独特の土臭さ、垢まみれな熱気を帯びる。繰り返されるように、悪く言えば「ごった煮」感に満ちた作品だ。しかし、そこに魅力を憶える。「Freefall」では、ドラム&ベース的なサウンドにまで試行錯誤を至らせている。「Ease Your Mind」は往年のアーシーな感覚を与え、「Slack Hands」ではポエトリー・リーディングなラップが披露される。だが、いつからロブは歌うようになったのだろう。そう思わせるほど、シンガーとしてのロブ・ギャラガーが表に出るアルバムなのだ。「新境地を切り開いた」というが、もっと破天荒に作れた気もする。変わり損ねたのは、GallianoだけでなくTalikin' Loudレーベルも、アシッド・ジャズもそうだったのかもしれない。
1. Who Ate The Fly? (Gonna Getcha)
2. Ease Your Mind
3. Slack Hands
4. Roofing Tiles
5. Slightly Frayed
6. Best Lives Of Our Days
7. Thunderhead
8. Freefall
9. Some Came
10. Funny How
11. Western Front
12. Who's In Charge
13. Battles Are Brewing (Reprise)
14. Battles Are Brewing (Full Version)