Tainai Kaiki II (Returning To The Womb)


こうした90年代初頭の坂本龍一作品の流れを振り返れば、日本がクラブミュージックの影響を否応なく受けていたことは明らかだ。80年代の日本音楽業界がドメスティックな市場で自閉的に満足していたとはいえ。穿った見方をすれば、坂本龍一の一連の試みは、グラウンド・ビートを「ハート・ビート」としてとらえ返したものであり、盟友David Sylvianをヴォーカルに迎えた「Tainai Kaiki II」で結実するように思える。異なる経路からの奪用か、あるいは普遍化なのか。
1. Tainai Kaiki II
2. Forbidden Colours
3. The Last Emperor (End Title Theme)
4. Nuages