Young Ideas

Young Ideas

Road to Freedom
Marco Nelson (bass, guitar, organ)とFemi Williams (percussion, drum programming)、そしてCarleen Anderson (vocals, keyboards)によるYoung Disciples。MarcoとFemiは、すでに80年代半ばにロンドンのクラブWagでDJとして、70年代ファンクのイベント"Heavy Duty"を開催していた。MarcoThe Style Councilのワールド・ツアーにベースで参加したことをきっかけにPaul Wellerのバックアップを得て、二人でデモ・テープを制作。これがGilles Petersonの目にとまり、設立間もないTalkin' Loudレーベルと契約する。"Heavy Duty"にも参加していたCarleen(The J.B.'sのメンバーの娘)の絶妙な女声ヴォーカルが加わって、90年にYoung Disciplesが結成されるのである。
本作は、彼らのファーストアルバムにして唯一のアルバムだ。これは邦盤だが、原題は『Road To Freedom』。Paul Weller、Mick Talbot、Steve Whiteというアシッド・ジャズではお馴染みのThe Style Councilメンバーに加え、Maceo ParkerやPee Wee EllisというThe J.B.'sメンバー、ジャズ・ヴィブラフォニストJohnny Lytleが参加している。私見ながら、初期Talikin' Loudレーベルにおける最高傑作だと思う。これを最後に解散してしまったのは残念でならない。理由は定かではないが、事実上ライヴ・アクトが不可能だったため、Carleenの脱退を招いたのだろう。「Get Yourself Together」はヒットこそしなかったものの、アシッド・ジャズ史上に残る名曲と言ってもいい。また、「Step Right On」や「Young Disciples Theme」には、アメリカン・ヒップ・ホップに対する英国からのリアクションを明確に見て取れる。しかし、ヒップ・ホップと差別化するためか、アシッド・ジャズは「生音」回帰に傾倒していたのだろう。
ちなみに、93年末頃のMick Talbotの発言によれば「ヤング・ディサイプルズの方は新ヴォーカリスト、ジョイを入れて活動を再開したんだ」(『remix #31』より)というが、新曲が届けられることはなかった。
1. Get Yourself Together Pt 1 & Pt 2
2. Apparently Nothin' (Soul River)
3. Funky Yeh Funki (Mek It)
4. Talkin' What I Feel
5. All I Have (In Dub)
6. Move On
7. As We Come (To Be)
8. Step Right On (Dub)
9. Freedom Suite
(i) Freedom
(ii) Wanting
(iii) To Be Free
10. All I Have (In Me)
11. Young Disciples Theme