The Brand New Heavies

Brand New Heavies
ロンドン郊外アーリングの学友、Jan Kincaid(Drum, Keybords, Percussions)、Simon Bartholomew(Guitar)、Andrew Levy(Bass, Keybords)によって、1985年に結成されたThe Brand New Heavies。当初はホーン・セクションを加えたジャズ・ファンクインストゥルメンタル・バンドであり、レアグルーヴ・ムーヴメントを代表するバンドだった。90年、Acid Jazzレーベル(これ以前にCooltempoレーベルからシングル・リリースがある)からファーストアルバム(右下画像)をリリース(当時のヴァーカルはJay Ella Ruth)。これをきっかけにニューヨークのDelicious Vinylレーベルと契約を交わし、新たにヴォーカリストとしてN'dea Davenportを迎え、あらためてリリースされたのが本作。アシッド・ジャズ・ムーヴメントのなかで、いち早くアメリカに進出し、現在まで成功をおさめ続けている稀有なバンド。

シングルカットされた「Dream Come True」や「Never Stop」、「Stay This Way」のいずれも女声ヴォーカルをフィーチャーしたR&B的サウンドであることからも、アメリカン・マーケットへの意識は如実。確かに、それはアメリカ進出の足がかかりとして有効な戦略となり、その後のアシッド・ジャズ・ムーヴメントに大きな影響を及ぼす。すなわち、売れるためにはまず女声ヴォーカルをフィーチャーするような方程式。日本でもそこそこヒットした「Never Stop」は、グラウンド・ビート的でもあったからとも言える。意外かもしれないが、その他の曲は対照的な「いなたい」ジャズ・ファンクばかり。ちぐはぐにも思えるその取り合わせが初期アシッド・ジャズらしいところ。ちなみに、「Sphynx」はフュージョン色が強い好曲。
1. BNH
2. Dream Come True
3. People Get Ready
4. Never Stop
5. Put the Funk Back in It
6. Gimme One of Those
7. Ride in the Sky
8. Sphynx
9. Stay This Way
10. Shake Down