Pushing Against The Flow

Pushing Against The Flow

Pushing Against the Flow
マルチプレーヤーでソングライターのJules BrookesとDJでありエンジニア/プロデューサーであもるRon Aslan、そして女性ヴォーカリストDonna Gardierの3人からなるRaw Stylus。イギリス人のJules Brookesとスウェーデン人のRon AslanがSoul II Soulのスタッフとして出会ったのが1989年だという。こうして結成されたRaw Stylusは、90年にホワイトレーベルからリリースされた12インチ「Bright Lights, Big City」でデビューする。続いてリリースされたシングル「Pushing Against The Flow」で注目を集める。その成果が、Mo'Waxレーベルからリリースされた「Many Ways」とAcid Jazzレーベルからリリースされた「Use Me」だ。この後に、ヴォーカルのDonna Gardierが加わる。彼女はドミニカ共和国生まれの両親を持つ、いわゆるUKブラック。バンド・スタイルとDJ的なサウンド、そして女声ヴォーカルが合わさり、アシッド・ジャズの王道的体制が整う。そうして制作されたのがこのアルバムである。日本では、95年8月23日にMo' Musicレーベルから先行リリースされた(ボーナストラックが異なる)。期待の高さは参加ミュージシャンにあらわれている。「37 Hours」ではあのDonald Fagen、ドラムには大御所Bernard Purdieバリトン・サックスにRonnie Cuber。そして、Giant Stepクルー(プロデュースはRepercussionsと同じくGary Katz)やGallianoにも関わっていたDominic 'Ski' Oakenfullなどが参加している。これぞ英米アシッド・ジャズの集大成と思わせる豪華な顔ぶれ。けれども、成功の二文字を手にするまでには至らなかった。それは、95年がアシッド・ジャズの終焉を物語っているとも受け取れる。
1. Pushing Against The Flow
2. Believe In Me
3. 37 Hours
4. Kings Cross / Daybreak
5. Higher Love
6. Cuban King Breeze
7. Tuesday Afternoon
8. Ridequake
9. Pass Me By
10. Hungry People
11. Use Me
12. Pass Me By (YoYo Southside Vocal Mix)