The Return Of The Space Cowboy

The Return Of The Space Cowboy

Jamiroquaiのセカンドアルバムは、英国では1994年10月17日、この邦盤は11月3日にリリースされる(12曲がボーナストラック)。率直に言えば『スペース・カウボーイの逆襲』というタイトルに思わず引いたものだ。とはいえ、リリース間際の完成というように、想像以上の葛藤があったのかも知れない。レコード会社としてはファーストアルバムの勢いに乗じて、なるべくインターバルを置かずにセカンドアルバムをリリースさせようとする意向だったのだろう。しかし前作を踏襲するにも、時代はアシッド・ジャズというシーンの勢いに翳りが差しはじめていたことにJamiroquaiの逡巡する理由があったのか。箱を開けてみれば、本作はクラブ向けのダンス・ミュージックとしては制作されていないような印象を与える。だが、前作からがらりと変わったと言うほどではない。むしろ、落ち着いたスタイルで前作を踏襲している(「The Kids」だけがアッパーな印象だが)。あくまでも、Jayのヴォーカルを前面に押し出したことが勝因だったのか。おそらく、評価が二分されるであろう本作。当時は見向きもしなかった人も、今だからこそ再評価に値する部分もある。
1. Just Another Story
2. Stillness In Time
3. Half The Man
4. Light Years
5. Manifest Destiny
6. The Kids
7. Mr Moon
8. Scam
9. Journey To Arnhemland
10. Morning Glory
11. Space Cowboy
12. Space Cowboy (Stoned Again)