Jazz Jersey
JAZZ JERSEY
『Jazz Hip Jap』と同時期にリリースされたコンピレーション『Jazz Jersey』。フリッパーズギター解散後、小山田圭吾(現Cornelius)が立ち上げたTrattoriaレーベル(trattoria menu)から1992年11月26日にリリースされた。プロデュースには、小山田圭吾とトシ矢嶋(Kei Sakuragiも)。トシ矢嶋がTrattoria傘下に設立するMo' Musicというサブレーベルは、日本のアシッド・ジャズを牽引したレーベルのひとつだと言えるだろう。Mo' Music名義の小山田圭吾による「Into Somethin'」が資生堂UNOのCMソングだったこともあり、本作は予想以上のセールスを記録したようだ。ジャズ・ナンバーのカヴァーが多いが、Eumir Deodato「Skyacrapers」やNara Leoa「Telefone」といったボサノヴァ〜ブラジリアンがいち早くカヴァーされている。「誰もが肩肘張らずに楽しめる、部屋着のようなジャズ・アルバム」(渡辺亨)という"軽音楽"らしさ溢れる日本的モッド・リヴァイバル。そうした日英の共感する嗜好から出来たものと言えるだろう。クラブ=ダンスミュージックという側面と同時に、こ洒落たリスニングミュージックとしてアシッド・ジャズは広まっていったことは興味深い。
1. The Thrill Is Gone / Shuntaro Okino from Venus Peter
2. Soul Kitchen / Mick Talbot And Steve White
3. Unsquare Dance / Salon Music
4. Skyacrapers / The Tomorrow People
5. Satin Doll / Hirotaka Shimizu from Bridge
6. Telefone / Yoshié
7. Watermelon Man / Marden Hill
8. Into Somethin' - More Mission - Into Somethin' / Mo' Music