1992
実は、「Sun Of '79」のプロデュースはYoung Disciples、キーボードにMick Talbotが参加したアシッド・ジャズ・サウンド。そして、「Mind Adventures (The Trip)」は、Young Disciplesによるリミックス。原曲の緩やかさを損なうことなくダブやファンク、ヒッ…
Mind Adventure 1968年にロンドンで生まれたカリブ系移民2世、Des'ree(Desiree Weeks)。成功をおさめたUKソウル・シンガーの一人。91年にシングル「Feel So High」でデビュー、翌年再リリースし、UKチャートで13位まで上る。タイトル通り、空を舞い上がる…
当時、新進気鋭のRay Hayden for Opaz ProductionsがプロデュースしたMartine Giraultのデビュー・シングル。FFRRからのリリース。彼女自身は1968年生のNYブルックリン出身だが、Ray HaydenとのコンビネーションはUKソウル期待の新星として注目を集める。セ…
実に複雑なリリース形態およびタイトル規格の"The Rebirth Of Cool"シリーズ。USリリースとは(さらにオーストラリア盤とも)シリーズ順が異なるので注意。とりあえずUKでは、これが2作目に当たるはず。3作目までは、1年ごとに順調にリリースされていく人気…
1969年にマンチェスター生まれたJay Kay(Jason Kay)をフロントマンとしたバンド、Jamiroquai。ネイティブ・アメリカンの部族名"Iroquiai"にジャム・セッションの"Jam"という言葉を冠した奇妙なバンド名に加え、Jay Kayの奇抜な風采、Buffalo Man(あるいは…
Geoff Willkinsonを中心に、Mel Simpson(後に脱退)とともに結成されたロンドン出自のユニットUS3。ジャズの名門レーベルBlue Noteからリリースされたジャズ・ヒップ・ホップ。そのサウンドよりもむしろ、サンプリング・ソースとしてBlue Noteの音源を正式…
Sinéad O'Connorをヴォーカルに迎えたセカンド・シングル。この曲で、アメリカン・ヒップ・ホップとは異なるMarxman独自のスタイルを確立した。ストリングスや民族楽器に彩られた壮大な叙事詩を思わせるヒップホップ。確かに、Massive Attackを彷彿させる。 …
Marxmanのファースト・シングルは、シビアな内容のライムのカップリング。夢や希望を与えるような歌詞ではなく、陰鬱な世紀末を表現する。サウンドは、アイルランド民謡や民族楽器を取り入れた独自色の強いヒップ・ホップ。もちろん、そこにアメリカン・ヒッ…
The K-Creative最後の作品(アナログ・リリース順では前後するようだ)。ファースト・アルバム未収録の曲ということから、陽の目を見なかったセカンドへの展開が窺える。The K-Creativeとしての楽曲のほとんどはAdam Fuestがメイン・プロデュース(彼はMarxm…
The K-CreativeがGalliano路線だったと、もっとも印象づける「Summer Breeze」。Congas and PercussionでPalm Skin ProductionsのSimon Richmond、Alto SaxphoneにChris Bowden、Backing VocalsにKathleen Pearson - Thomas、Chapman StickにJim Kempeが参加…
The K-CreativeによるEP。アルバム収録バージョンとほぼ同じ内容(4曲目のみ7"エディットか)。ミステリアス(というかフォーキー)なイントロから四つ打ちのリズムにラップが重なる「To Be Free」は、Chris Bowdenのソプラノ・サックスがブロウしまくる後半…
Q.E.D. Talikin' Loudレーベル第二世代アーティストのひとつ、英国の田舎町タンブリッジ出身の白人4人組ユニットThe K-Creative。メンバーは、V-Love(Rap)、The Botanist(Keybords,Fender Rhodes)、Zen(Programing,Bass)、Jim.C(Drums)というプロフィールが…
Ed Baden Powell、Kwame Kwaten、Sarah Anne Webb、Steve MarstonによるユニットD-Influence。1990年、Acid Jazzレーベルからシングル「I'm The One」でデビューする。その後、East West Recordsに移籍し、アメリカ進出したファースト・アルバムが本作。グラ…
Maysa Leakをヴォーカルに迎えたIncognitoのサード・アルバム。当時、Jean-Paul 'Bluey' Maunick率いるIncognitoは、10人編成の大所帯のバンドとなっていた。Stevie Wonder「Don't You Worry 'Bout A Thing」のカヴァーは、ラテン・フレーヴァーのノリのいい…
Talkin' Loudレーベルの第二世代を担うべく期待されたTammy Payne。彼女の2枚目のシングル(デビュー・シングルは「Take Me Now」)。オリジナルはSunshipのCeri EvansとTammy Payneによる共作で、The Brand New HeaviesやYoung Disciplesをよりポップにした…
Pressure DropことBlood Brothersによってコンパイルされた"a compilation of independent club/dance music"。DoradoレーベルのD*Noteや、後にMo' WaxやAcid JazzレーベルからリリースするRaw Stylus、後にSoul Jazzレーベルと契約するMoving In The Right …
デビュー・アルバムをリリースした後のシングル・カット(それ以前にもシングル・リリースされているが)。「Radio Mix」はアルバム・ヴァージョンとは違い、リズム・セクションがクリアで跳ねた感じになっている。Leftfieldによるリミックス「Leftfield Voc…
ロンドンのMassive Attackとも称されるPressure Drop。その実体は、Justin LanglandsとDave HenleyによるユニットBlood Brothersであり、Pressure Dropはプロジェクトと言った方がいいかも知れない。80年代にロンドンのWag Clubの"Heavy Duty"で二人は出会い…
Colin ThorpeとAniff Cousinsによるプロデューサー・チーム、Chapter(A Guy Called Gerald 「Voodoo Ray」(1988)をプロデュース)とPaulette BlakeとDebbie Saundersによるヴォーカリスト・チーム、Verseの変則ユニット。 Pizzicato Five『Expo 2001』収録…
アメリカDelicious Vinylよりリリースされたコンセプト・アルバム。The Brand New Heaviesと10組のヒップ・ホップ・アーティストとのコラボレーション。ブリティッシュ・アシッド・ジャズとアメリカン・ジャズ・ラップが完全にクロスオーバーしたことが、は…
Karl "K-Gee" GordonとBello Bによるユニット、Brothers Like Outlaw。本作が、Stereo MC'sなどを輩出したGee Streetレーベルからのリリースということからも推察されるように、UK出身ながらもアメリカン・ジャズ・ラップに近いサウンド。もともと、Outlaw P…
1988年にQ-Tip、Phife Dawg、Ali Shaheed Muhammad、Jarobi Whiteによって結成されたA Tribe Called Quest(Jarobi Whiteはファーストアルバムのリリース後に脱退)。Gang StarrやDe La Soulと並んで、ジャズ・ラップのスタイルを確立したと言われる。本作は…
1992年、彗星のごとく現れて一躍スターダムに上がったような印象を与えた、Speech率いるArrested Development。もっとも、タイトルにあるように苦節の期間は長かったはず。日本では「オーガニック・ヒップホップ」という奇妙な形容をされることもあるが、ア…
音楽実験工房The Art Of Noiseのリミックス・アルバム。オリジナルはChina Recordsから1991年リリースだが、日本では一年遅れてPony Canyonよりリリースされる。邦盤では15,16,17曲目がボーナス・トラック。『The Ambient Collection』(1990)リリース直後に…
Family Madness Omarの父親がオーナーを務めるKongo DanceレーベルからリリースされたVannessa Simonのデビューアルバム。彼女は、UKファンクのF.B.I.のRoot Jacksonの娘。本作では6曲がOmarによるプロデュース(1,2,3,6,7,9)ということで、当時、UKネオソ…
Dad Man Cat Acid Jazzレーベル、モッズ系二枚看板バンドのひとつ、Corduroy。ドラムのBen AddisonとキーボードのScott Addisonの兄弟が中心的メンバー。もともと、Addison兄弟とベースのRichard SearleによってBoys Wonderというバンドでブリット・ポップを…
I Love My Job 歌えるパーカッショニスト、VinxことVincent D'jon Perette。アフリカン・アメリカンとのことらしいが、UKアシッド・ジャズとの関わりもないわけではない。Sting『The Soul Cages』への参加が飛躍のきっかけとなる。その後、ファースト・アル…
Persistence of Memory 無名にして最後のグラウンド・ビート・フォロワー、Mocca Soul。もっとも、そう言えるのかどうかも怪しいもの。NYのSavageレコードからのリリースだが、英国出身だろう。本作のみのアルバム・リリースにして、現時点でほとんど情報が…
Caron WheelerのセカンドアルバムはEMI USAからのリリース。奇しくも、Soul II SoulのサードやDiana Brown & Barrie K. Sharpeのファーストのリリースと同じ年だ。あたかも、グラウンド・ビートの残光にあふれる年であり、その名前の魅力が失われたことを決…
Phonogramから、1992年リリースのヨーロッパ向けTalikin' Loudレーベル・コンピレーション。『Talikin Louder』と比較してみると興味深い。リリース時期のずれから見れば、英国(そして日本)以外のヨーロッパではレーベルとしての訴求力がまだなかったのか…