1993

United Future Organization

日本フォノグラム傘下に自らBrownswoodというレーベルを立ち上げ、1993年6月25日にリリースされたUnited Future Organizationのファースト・フル・アルバム。93年は、まさに日本においてアシッド・ジャズ・シーンの定着を印象づける年だ。幕開けを飾る穏やか…

Remix Trax Vol.1 New Jazz & Soul Issue

音楽雑誌『remix』(1991年3月創刊)企画(小泉雅史、若野ラヴィンによるコンセプト)、MeldacとMelbrain'sのプロデュースによって制作された画期的なCDマガジン。記念すべきその第一弾は「New Jazz & Soul」特集。奇しくも『Jazz Hip Jap』と同じ93年5月21…

Jazz Hip Jap 2

日本のアシッド・ジャズ・コンピレーション『Jazz Hip Jap』の続編は、わずか半年後の1993年5月にリリースされた。あまりにも短すぎるインターバルからは、前作がヒットしたからという理由ではないことが想像されるが、日本にアシッド・ジャズ・シーンが定着…

The Quest Is A Reward / Nobukazu Takemura Featuring Spiritual Vibes

Ryo Kawasaki「Trinkets and Things」をもとにした名曲「Hoping For the Sun」は、めまぐるしく改変を繰り返していくDJ的な(セッション的とも言えるが)構築過程を経ていく作品。DJ Takemura Kool Jazz Productions名義で12インチ・リリースされたこの曲は…

Wortsport

Big HM Chief、Cool Muul、Schlimmer Fingerのトリオからなる、ドイツはケルンのジャズ・ヒップホップ・ユニット、EM:ZEH。ほとんど知られていないアーティストである。少なくともわかっていることは、Karmaなどを輩出したドイツのGroove Attack Productions…

Almost In

キーボディストのMatt Cooperによるソロ・プロジェクト、Outside。Doradoレーベルのなかで、もっとも多くの楽曲をリリースした点で、同レーベルのセールス的なエンジンとなっていたのだろう。それは、彼自身の才能に加えて、OriginことCleveland Watkissとい…

Babel

ラッパーのKrazy Cool D-Zineとのユニット、あるいはCharlie Lexton(Cool Breeze)とのユニットなど諸説あるものの、いずれにせよマルチ・インストゥルメンタリストのMatt Wienevskiを中心としたプロジェクトであるD*Note。名前の由来は、Dのキー60年代ジャ…

A Compilation (2)

Doradoレーベル・コンピレーション2作目では、Outside、Brooklyn Funk Essentials、Cool Breeze、Dana Bryantが収録され、レーベルとしてのラインナップも整う。なかでも、Giant Step関係のDana Bryantは、独特な女声ジャズ・ポエトリー・シンギングで注目を…

I Feel It

Cloud Nineのなかでも、もっともUKソウル的な「I Feel It」のEP。2曲目から4曲目からはChakk絡みのPhil Jonesによるリミックス。 1. I Feel It (Heebeegeebee Radio Edit) 2. I Feel It (On The Swing Mix) 3. I Feel It (On The Bounce Mix) 4. I Feel It (…

Millennium

Millennium 今ではMolokoの主要メンバーとして知られるMark Brydon(DJ Planktonという別名義もある)によるソロプロジェクト、Cloud Nine。イギリスのサンダーランド出身だが、ヨークシャー州シェフィールドを拠点に活動する。もともと1982〜87年にかけて活…

The Whole Affair

Whole Affair 実質的には、Tony Colman(現London Elektricity)のソロプロジェクトとして1986年から活動を開始したIzit。デビューアルバムの本作では、Tony Colman (guitar & keybords)、Nicola Bright-Thomas (vocal)、Peter Shrubshall (sax & flute)、Ca…

London Underground Vol. 2

Pressure DropことBlood Brotehersがコンパイルするシリーズ2作目。The sprit of experimentation and determined individuality always forms the space for th next "big thing".その言葉に象徴されるように、Kongo DanceやMo'Wax、Dorado、Tongue'n Groov…

Unify

シングルの方が、音質が優れている。高音の抜けがいい。"Unify Or Die!" 1. Unify (Rip Up Radio) 2. Unify (Rip Up Club) 3. Souls Of The City - On The "Front Row" 4. Unify (Rip Up Instrumental)

Front Row

Front Row Blood BrothersことPressure Dropのセカンド・アルバム。ダブを基調とした重く陰鬱な雰囲気は前作を踏襲しているが、さまざまな民族音楽の要素を取り込み、さらに多国籍=無国籍性が増している。その点では、Sanadalsと似たようなサウンド傾向を持…

We Wanna Live

Sandalsのサード・シングルは、自らのOpentoeレーベル(FFRRレーベル傘下)からのリリース。一聴して、そのサウンドの変わり様には驚きを隠せないはず。先行シングルにもかかわらず、実はアルバム収録ヴァージョンとは似ても似つかないリミックス・ヴァージョ…

Taurus Woman

Young DisciplesのMarco NelsonとMax Beesleyによるユニット、Subterraneans。「Taurus Woman」という曲そのものは1991年に制作され、ヴォーカルにCarleen Andersonをフィーチャーしている。実は制作後、一端解散してしまい、すぐにMarco NelsonとCarleen An…

The People Tree

People Tree Mother Earthのセカンド・アルバム。「これがアシッド・ジャズ?」と言われそうなほど、ロックンロールなサウンド。だが、これこそAcid Jazzレーベルの理想形のひとつだったのだと思う(事実、プロデュースはレーベル・オーナーのEdward Piller)…

Find It

「Find It (Long Version)」の後半部(無音から船を漕ぐ音)のわけのわからなさはともかく。もはや突き抜けた感すら漂う「Warlocks Of Bakersfield, Ca.」(ドラムの「いなたさ」は気になるが)。ギター・サウンドを前面に押し出したサイケデリックなアシッ…

Grow Your Own EP

クレジット上、Matt Deighton、Bryn Barklam、Neil Corcoran、Chris Whiteの四人編成となったMother EarthのEP 。Paul WellerがHarmonica、The Brand New HeaviesのSimon BartholomewがMoogで参加している。「Almost Grown」は、まさにモッド・リヴァイバル。…

Mr. Freedom EP

ラップを取り入れたファーストアルバムとは異なり、かなり路線変更を行っていくMother Earth。すでに前作のEPでも見られた通り、レイドバックしたヒッピー・ロックに変わっていく。リード・ヴォーカルをMatt Deightonがとるようになり、Acid Jazzレーベルのな…

How Now!

プロダクションにも参加したSandalsのIan Simmondsがリミックスを手がける「How Now!」のマキシ・シングル。よりダブ色が強まるとともに、ドープ。 1. How Now (Album Mix) 2. How Now (Humble Mix) 3. How Now (Afrique Dub Mix)

Thoughts & Sound Paintings

Thoughts & Sound Paintings Hugh BrookerとSimon AnnikyによるユニットHumble Souls。Hugh BrookerはNight Trainsというプロジェクト名としても知られているが、Africa BambaataやEarth Wind & Fire Jamiroquai、The Brand New Heaviesなどのプロダクション…

Something In My Eye

「Something In My Eye」は、Sergio Mendes「Mas Que Nada」のパクリというよりも、ブラジリアンとうまく調和したアシッド・ジャズの先駆け的な佳作。 1. Something In My Eye 2. Ponytail 3. Chowdown

The Frighteners

ジャケット記載の曲目とは異なるが、以下のものが正確。「10.28 From Shibuya」というタイトルからしても、Corduroyの親日ぶり、あるいは日本での人気がうかがい知れる。 1. The Frighteners (Short Version) 2. The Frighteners 3. 10.28 From Shibuya

High Havoc

High Havoc Acid JazzレーベルからリリースされたCorduroyのセカンド・アルバム。日本ではMo'Musicレーベルより1993年10月1日にリリースされた(「10:28 From Shibuya」がボーナス・トラック)。本作は架空の映画のためのサウンドトラックとして制作されたコ…

Unleash Your Love

ちなみに、バック・ボーカルはCarleen Andersonの従姉妹Jhelisa Anderson。 1. Unleash Your Love (City Lick Mix) 2. Unleash Your Love (Unleash A Scat Mix) 3. Unleash Your Love (No Strings Attached Mix) 4. Don't Worry

Steppin' Up & Out

Steppin’ Up and Out IG Culture(Ian Grant)とDJ Dodge(Roger Drakes)によって、ロンドンで1990年に結成されたユニット、Dodge City Productions。類い稀なリミックス/プロデュース・センスをもった二人は、アシッド・ジャズ・ムーヴメントの影の立役者とも…

Jazzmatazz Vol.1

Gang StarrのGuru(Keith Elam)による「ライヴ・ジャズとヒップ・ホップの実験的融合」プロジェクト"Jazzmatazz"。ジャズからヒップ・ホップへのアプローチとは対照的に、ヒップ・ホップ・アーティストがジャズ・ミュージシャンを招いたスタイルのプロダク…

Vol.IV〜The Classic Singles 88-93

Classic Singles Soul II Soul初のベスト・アルバム。UKチャートでは3位まで躍進を示すなど、既存の3枚のアルバムで成し遂げた名声は伊達ではないというところ。グラウンド・ビートを生んだレア・グルーヴというムーヴメントについて、Everything But the Gi…

Wish

『Vol.IV』からの先行シングルとして1993年10月リリース、UKチャート11位。「Wish」は新機軸を打ち出すというよりも、随分おとなしいメロウ・ソウル。「Back To Life (SFBM Mix)」は、Masters At Workによるリミックス。 1. Wish (Juni Mix) 2. Wish (Origin…